コラム

信じて待つこと

2025.05.16

春。

草花が芽吹いて新しい命が躍動することにワクワクする季節。

今年わがやの末息子が21歳で大学進学を決め、朝になると起きてきて「おはよう」のことばを交わします。

 

高校入学して3ヶ月で学校に「問題」とされる事が起き、転学を勧められました。それからの日々、息子は息子なりに自分の道を見つけて進み過ごしていたものの昼夜逆転の生活や、何を考えているのかわからないことに、私はどこかうまくいかない思いを抱えながら見守ることしかできませんでした。

 

そんな時に私の心の支えになったのはAPでした。

 

彼が自分で動き始めるのを信じて待つ。私がいつも心に留めていたのはこれだけでしたが、親にとってそれが何より難しいこともわかっていただけるのではないかと思います。

 

私には息子と息子の姉が2人、3人の子どもがいます。5人家族で、私なりに一生懸命子育てしてきたと思っていましたし、子どもとの関係で思い悩むようなことはなかったと思っていましたが、APを学ぶにつれいわゆる封建的な親のモデルケースを地でやってきたことに気づき、恥ずかしさと反省することばかりでした。厳しくしつけ、失敗しない正しい存在でいさせる事が良い母親の姿だと信じていたからです。

 

核家族化が進み過ぎた現代の社会では、家族以外の人と一緒に暮らす生活体験が少なく、家族以外の世代との共感体験も乏しいように感じます。さらに家庭の中では子どもの生活環境が優先されることで「家族のために」と選択されることの多くなった単身赴任の留守は母親に任され「ワンオペ育児」という言葉もどの世代においても当たり前のように聞かれるようになりました。

 

子育ては溢れる情報に振り回されて、逆に親の偏った価値観のなかでとても窮屈な場所に閉じ込められてはいないでしょうか。

 

子どもを信じることは、自分を信じること。子どもを信じることは子どもの勇気を育みます。

 

子育ては親の勇気も試されることを、息子の子育てを通して学んだ気がしています。

 

文責:邉木薗久美

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