コラム
子育ての中の怒り
2025.10.17
子育て中はイライラしたり、腹が立つことが多いのではないでしょうか。自分の体調が悪いとき、気持ちや時間にゆとりがないときに、何回頼んでも子どもが片づけないとき、宿題をしな
い、しょっちゅう兄弟げんかをする、言われたことを無視する、いつも部屋が汚いなどなど。こういうことが続くと、親の「怒り」は抑えられないほどわき上がってきますよね。
私も子育て中は些細なことでイライラしたり、腹が立ったりして、子どもに「怒り」をぶちまけていたように思います。今思えば、私の怒りの原因のほとんどが子どもではなく、私の独りよが
りな考え方や価値観から生じていたわけですが・・。
さて、「怒り」にはいろいろな仲間がいます。不快、不愉快、不機嫌、腹が立つ、 イライラ、気にさわる、アタマに来る、むかつく、かっとする、しゃくにさわる、激怒する、怒り狂うなどで
す。怒りという感情自体はごく自然なものですが、自分の怒りをそのまま相手にぶつけるのは、大人(親)としてオススメしません。
誰かに自分の気持ちを言葉で伝える場合は、怒りに行き着く前の感情をできるだけ優しく表現してみましょう。例えば「気になる」「気が沈む」「心配」「いやな気持ちになる」「悲しい」「疲れる」「困る」などです。
さて、夏休みの出来事です。Aさんは部活に行く娘のお弁当を作っていたそうです。そこに娘ちゃんが来て、「え~、また昨日と同じもの?」と不満そうに言いました。その時、なぜだかAさんは怒りを抑えきれずに、すごい剣幕で娘を怒ったそうです。怒られた娘は黙ってお弁当を持って部活に行ったそうですが、Aさんは自分が娘をひどく怒ったことに対して、落ち込むくらい反省したそうです。
そしてその日の夜、Aさんは娘さんに謝りました。「朝、怒っちゃったけどごめんね、あの時お母さんはあなたからまた同じもの?と言われたことが、とても悲しかったの」と伝えたそうです。すると娘ちゃんは、「私も毎日作ってもらってるのに、文句を言ってごめんなさい」と謝ったという話でした。
Aさんは、「自分の気持ちを伝えることって、本当に大事なんですね」と話して下さいました。
Aさんが言われたように、気持ちを伝えるときに使う「マイメッセージ」は意外と効果があります。是非みなさんも使ってみて下さいね。
(文責:野中 利子)