コラム
子どもに真実を話そう①
2025.05.23
子どもが小さいうちから、できるだけ「本当のこと」を伝えるって、やっぱり大事なこ
とだなぁと思います。でも、何もかもぜ~んぶ細かく話さなきゃいけないってことではあ
りません。年齢やその子の理解度に合わせて、どう伝えるかを考えていくのがポイントか
なと思います。
私たち親に悪気はなくても、ついつい子どもに「ウソ」をついたり、「おどして」しまっ
たりすること、ありませんか? たとえば、「早く寝ないとお化けが来るよ」とか、「勉
強しないとお父さんみたいになっちゃうよ」なんて(笑)。あとは、急いでるときに「早
くしなさい!置いてっちゃうよ!」って言っちゃったり、公園で「まだ帰らない!遊
ぶ~!」と駄々をこねている子に、「じゃあママ先に帰るからね。バイバ~イ」って言っ
てみたり・・。(お恥ずかしい話ですが、これ全部、若かりし頃の私です…!)
あと、性に関する質問って、びっくりするくらい唐突に聞かれることがありますよね。
「赤ちゃんってどこから生まれるの?」とか。つい、とっさにごまかしたくなる…。ある
講座で、ひとりのお母さんが「中1の息子に“セックスしたことある?”って聞かれて、“し
たことない”って答えちゃったんだけど、さすがにバレバレでおかしいよね~」って、笑っ
て話してくれたことがありました。きっと、似たような経験がある方もいると思います。
私自身、子どもの頃に「人はなんで死んじゃうの?」って母に聞いたことがあるんです
が、そのとき「そんなことは子どもが考えなくていいの」って言われて、すごくがっかり
した記憶があるんです。子どもって、すごく真剣に聞いてくるんですよね。そういうと
き、大人としてちゃんと向き合うって、簡単じゃないけれど大切なことだと思います。う
まく答えられなくてもいい。子どもが「聞いてもいいんだ」「ちゃんと話してくれるん
だ」って思えることが、一番大切な気がします。
結局、どう応えるかって、私たち自身がどんな価値観で生きているかが表れる部分でも
あるんですよね。親だって完璧じゃないけど、だからこそ、ちょっと立ち止まって考える
ことが、子どもとの関係にすごく効いてくる気がしています。
(文責:野中利子)