コラム

ガミガミからの解放

2024.12.27

ある日のことでした。5歳の息子が「ママ、ぼくのこと産んでよかった? ぼくのこと好き?」
と尋ねた。息子の表情は真剣です。「どうしてそんなことを聞くの?」私が尋ねると、「ママは怒っ
てばかりいるから・・・」「ママは章ちゃんが大好きだよ。章ちゃんが産まれてきてママはすご
く嬉しかったよ」そう応えると、息子は嬉しそうに「あ~、よかった」とニッコリ笑った。
思えば、「何回いえばわかるの!」「どうして悪いことばかりするの!」「もう、いやになっ
ちゃうよ」この子のためにちゃんとしつけなければと、毎日厳しく叱ってばかりの私でした。当
時はヒステリックに怒鳴っている自分が情けないし、だからといってどうすればいいのかわから
なかったのです。叱られてばかりの息子はきっと不安だったのでしょうね。「ぼくは生まれてきて
よかったのか?」なんて考えさせてしまうなんて、ママ失格だね。
親はわが子の将来を考えてついガミガミと叱ったりします。でもガミガミ叱るのは本当に「子
どものため」でしょうか。親のその時の感情や都合、あるいは周りの目を気にして叱ってはいな
いでしょうか。本当に子どものためだったら、しつけは叱ったり怒鳴ったりするよりも、子ども
の良さを褒めたり、認めたりする方がずっと効果的なのですよ!APを学び、私はガミガミを止
め、良さを見つけてほめたり、当たり前のことでも認める声かけをしました。すると不思議なこ
とに息子は素直に言うことを聞くようになったのです。それに私自身もガミガミから解放されて
すごく楽になりました。ガミガミ怒るのもけっこうエネルギーを使っていたのですね。
(文責:野中利子)

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