コラム

もう、怒りという感情に振り回されない!

2025.06.06

子育てしていると、どうしてもいろんな感情がわいてきますよね。中でも、あつかうの
が難しいのが「怒り」の感情。これに悩んでいるママさん、本当に多いと思います。以
前、講座に参加された方が「親は感情を出しちゃいけないと思って、ずっとガマンしてき
ました」とおっしゃっていて、すごく驚いたことがありました。でも、人間の感情って自
然にわいてくるものです。「怒っちゃダメ!」ってふたをしても、なくなるわけじゃない
んですよね。だからこそ、大事なのは「どうつき合うか」。コツさえつかめば、ムカムカ・
イライラ、そして爆発しそうな怒りにまで、振り回されない自分に近づけるんです。

 

① 感情を理解する第一歩:どこからその怒りが?
まず、「このイライラ、どこから来てるんだろう?」と立ち止まってみることが大事で
す。たとえば、仲の良いママ友が、自分の悪口を言っていたことを知ったとします。どう
感じますか?
• 「なんでそんなこと言うの…」と悲しくなる?
• 「そんなのひどい!」と怒りがわく?
• 「まぁ、人は人。気にしないでおこう」と流す?
同じ出来事でも、受け取り方で感情って変わるんですよね。これは、「出来事 → 考え
方 → 感情 → 行動」という流れ(心理学ではABC理論とも言います)があるからなんで
す。この考え方を学ぶと、感情をただの「反応」ではなく、自分で選べるものとして見ら
れるようになります。

② 「~すべき」から自由になる

そして、もうひとつ気をつけたいのが、「こうあるべき」「~しなければならない」と
いう思い込みです。私も講座を受けるまでは、そういう「べき」でいっぱいでした。で
も、「ほんとにそうなのかな?」と立ち止まって考え直すようになってから、ずいぶん楽
になりました。アドラーは「怒りは人を支配するために使われることがある」と言いまし
たが、思い返すと私もそうだったかも…と気づかされました。

③ 怒りの対処法、いろいろあります

感情がこみ上げてきたとき、まずはその場からちょっと離れてみるのも一つの方法。私
は庭に出て草取りをしたり、夫はベッドに潜ったり(笑)。その場から物理的に距離をと
ることで、心にも余裕が生まれるんですよね。そして、もし怒りに任せて大声を出してし
まったら、あとで素直に謝りましょう。「さっきは大きな声出してごめんね。びっくりし
たよね」こうやって、感情に振り回されずに気持ちを整える姿を見せることも、子どもへ
の大事なメッセージになると思います。

④ 最後にひとこと

怒りの感情は、なくすことが目的じゃなくて、うまくつき合えるようになることがゴー
ル。少しずつ自分の中の「怒りスイッチ」に気づけるようになってくると、きっと子育て
も自分自身ももっとラクになりますよ。

 

(文責:野中利子)

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