コラム
きょうだい喧嘩②
2025.07.25
AP講座を受けた後、私のきょうだい喧嘩の仲裁がどう変わったかをお話ししましょう。ある日、末娘が泣きながら私のところに来ました。
「お母さん、お兄ちゃんが叩いた~。痛いよ~」と。私はまず、泣いている末娘を優しく受け止め、なぐさめました。
「あら、赤くなっているね。痛かったね、よしよし」と言いながら。すると、末娘が言いました。
「お母さん、お兄ちゃんを叱って!」。末娘は私を味方につけて、お兄ちゃんを叱ってほしいという気持ちです。でも、私は喧嘩に巻き込まれたくなかったので、「お母さんは最初からあなたたちの喧嘩を見ていないから、何があったかはわからない」と言いました。娘はちょっと不満そうでしたが、私は巻き込まれないようにしました。
そこで末娘は「お兄ちゃんが叩いたから、叩かないように言ってよ、お母さん」と言いました。私は「自分で言える? 自分で言いたいなら、お母さんがついて行くよ」と返事をしました。
末娘は「わかった」と言って、いざお兄ちゃんのところへ。末娘はお兄ちゃんに向かって、悔しそうに言いました。「お兄ちゃん、叩かないで。叩いたら痛いよ!」。
私は小声でサポートしながら、「叩かれて痛かったんだってよ」と言いました。お兄ちゃんは知らん顔をして無視していました。
「叩かないでって言ってるよ」と、私は冷静に伝えました。すると、お兄ちゃんが言いました。
「○○が俺の大事にしていたカードを触ったんだ。勝手に俺の机の引き出しを開けたんだ」と。なるほど、喧嘩の原因がわかりました。
末娘が無断でお兄ちゃんの机の引き出しを開け、大事にしていたカードを触ったのが原因だったのです。そこで私は末娘に優しく言いました。「○○ちゃん、家族でもきょうだいでも、他の人の机を勝手に開けるのは良くないよ。それはルール違反だよ」。
末娘は小さな声で「わかった」と言い、素直にお兄ちゃんに「ごめんなさい」と謝りました。素直に謝ることができた末娘、なかなか良いですね。
お兄ちゃんも「ボクも叩いて悪かった」と謝り、これで一件落着!最後に私は「君たち、仲良くしなよ。大人になったらすぐには会えなくなっちゃうんだからさ」と言いました。
きょうだい喧嘩に巻き込まれないと、親はとても楽ちんです。誰の味方もしないし、誰も裁かないから、誰からも恨まれることもありません。
そもそも問題を抱えているのは末娘です。私はただ彼女が自分で問題を解決できるようサポートしただけです。
皆さん、他人(家族でも他の人でも)の問題に巻き込まれないよう、くれぐれも気をつけましょうね!
(文責:野中利子)